感想とかそんなん

海外3DCG映画が好き ネタバレばっかり

インサイド・ヘッド

 

これ、最初に見たときはあんまり良さが、というか言いたいことがわかってなかった。

なんでカナシミはこんなにのけ者にされてるんやろ?なんでわざわざ操作盤に近寄ったり思い出に触ろうとする?結局カナシミが必要やったのはなんで…と思ってて、こないだ2回目に見てやっとなんとなくわかった。

 

カナシミはのけ者にされてたんではなくて、ライリーが悲しみの感情を表に出さへんようにしてたっていうのがああやって表現されてるんやね。

新しい環境に戸惑って泣いたりしそうになるのを抑えて、笑顔で明るくいようとしてる=ヨロコビが他の感情が出てこようとするのを抑えてほぼ1人で操作盤にいる ってことなんか。

カナシミがやたらといらんことしてるように思えたんは、悲しい気持ちが抑えつけられすぎて溢れそうになってたから。それぞれの感情が操作盤に触りたい時に触れるのが一番自然な状態やけど、11歳っていう、まだ子供ではあるけどもう幼くはない年齢のライリーにとっては感じたままに感情を外に出すのは簡単ではなくて、ああいう結果になったんかな。

 

ヨロコビは壁に並んだライリーの思い出を見て、黄色のが多い状態がよい!正解!と思ってたけど、ただ喜びの感情ばかり並んでればよいのではなくて、思い出の中で色々な感情を経験することで、さらに豊かな感情を持てるようになる=思い出に複数の色が混ざるようになる、操作盤が複雑になる っていう。

この、幸せ=喜び、不幸せ=悲しみ ってわけではないっていうのが1回目ではわからへんかった。

 

ライリーがお母さんから「お父さんのために笑顔でいよう」って言われるシーン、それまでも無理してたのにダメ押しで明るく振る舞うことが決定してしまう感じがあってつらい。お母さんもライリーに無理をさせようとして言ってるんではなく、ライリーも両親のために無理してる自覚もたぶんないところがさらに。

だから、家出から帰ってきたライリーが「怒るかもしれないけど…」って泣くところで号泣してしまった。親から言われたことって、自分でもわからんくらい重たいよなあ。

 

 

いい映画やと思うけど、好きな映画!ってならへんのはヨロコビのキャラクターがなーんか受け付けへんからかな…竹内結子の吹き替えがさらに…

あと、司令塔に戻るために空想のボーイフレンドを使うところ、なんかディズニーじゃないみたい。そこだけイルミネーション製作みたい。まあイマジネーションランドにしてもどないやねん、とは思うよなあ。

Mr.インクレディブル

 

ピクサーの中でも好きな映画のひとつ。

 

抑圧されてる前半からパワー全開になる中盤への流れ、最高にテンション上がる〜
パラッパッパラーーーのテーマも爽快でめちゃ好き

 

姉弟について、
ダッシュは「ありあまる元気さをいつも持て余して、フラストレーションが溜まってる」っていう男児の特徴を、
バイオレットは「みんなと違うのが怖い、目立ちたくない」っていう思春期の女の子の特徴を、スーパーパワーっていう形で極端に表してるんかなあと思う。

ほんで2人とも現状に不満を持ってて、その原因はパワーにあるけど
ダッシュは「パワーを隠さず全力を出したい」、バイオレットは「パワーなんて持ってない普通の子になりたい」で真逆なのが面白い。

 

ダッシュはめちゃくちゃ小学生男子感が強くていい。キンキンする声で落ち着きなくていちいちうるさくて、リアクションが大きすぎで表情豊か。表情の変化少なめのバイオレットが隣にいることが多いから余計目立つ。
小学校低学年くらいの男の子って、口喧嘩でただ相手をイラつかせるためだけに100%の本気出して煽ってくるよね。
バイオレットと喧嘩ばっかりしてて、ジャングルでひっついて気絶してた時もウエーッ!って飛びのくのに、
次の瞬間「見て見て鳥がしゃべってる!!」って起こしに行くのもアホでかわいい。

パワーが「ただめっちゃ速い」っていうのも最高。単純で爽快。好奇心旺盛で危なっかしくて、「ちょっと目を離した隙に危ないことしてる」の最大級って感じ。
島で初めて全力で走るシーン、ほんまにめっちゃくちゃ気持ちいいんやろうなあ〜。

 

 
なんでバイオレットだけ透明化とシールドの2つのパワー持ってるんかな、しかもなんでその2つ?と思ってたけど、

透明になるのは自分を隠す=自分だけを守る、シールドは自分だけじゃなく他人も守るものっていうので共通してて、
透明化とシールドの2つができるっていうよりは、「守る」ことに特化したパワーを扱えるってことなんかな。

この「透明になる」「シールドを張る」のパワー、物語の前半と後半で使う頻度が逆転してる。

前半は透明化メインでシールドの方はオマケくらいの感じやのに、後半ではシールド大活躍。それはたぶん、心境の変化によるものかな〜と思う。

最初の方はとにかく目立ちたくなくて、自分から何かをすることもない。ほぼ「自分を隠す」ためだけにパワーを使う。髪型にも現れてて、なるべく顔を隠そうとしてる感じ。

でもジェット機でシールドを張れなかったことを経て、洞窟のシーンの後からはちょっとずつ変わっていく。ここでヘレンが髪をかたっぽ耳にかけてくれる=変わるきっかけを与えてくれるけど、そのあとからは自分でカチューシャつけて両方の耳を出してる。

つまり、パワーをひたすらに隠そうとするのをやめて、むしろパワーを使ってみんなを守ろう!っていうのを自分で決める。

ここで「隠れる」から「守る」にシフトしてるんやろうな。自主的に焚き火でシールド張る練習もする。
そのときは成功してなかったけど、きっとちゃんと成功するためには「誰かを守るために」っていうのが必要やったんやろうなあ〜

ダッシュと再会してから明らかに上手く扱えるようになってるし、強度も増してる。

 

パワーの使い方だけじゃなくて、それ以外の言動も変わってる。全員捕まった時の脱出とかロケット飛ばす時の提案とか、消極的で自信がなかった前半からは考えられへん感じ。
あと普段のファッションも暗くてだぼっとしたのからピンクですっきりしたシルエットのに変わってて、わかりやすい。

 

ジャングルの中で、姉弟が再会してバイオレットがシールド張りながらダッシュがめっちゃ走るシーン、2人合わせたら無敵!!って感じがなんか毎回泣きそうになる。
映画とかの中の姉と弟の関係性、共感してしまうから非常に弱い。

 

あと名前について、ダッシュはもろに名は体を表すって感じやのにバイオレットは?と思ってたんやけど、
ウルトラバイオレット=紫外線=可視光線じゃない=目に見えない からか!といまさら気付いた。
あとジャックジャックは、
ジャックインザボックス=びっくり箱 でまだ何のパワーを持ってるかわからんかったからかな?

 

 

また2が出るみたいで楽しみやね〜